小高い丘に登り、良さそうな斜面を確保。日本から持参した三脚と減光レンズをカメラにセットし、少し緊張しながら日の出を待つ。
空が白々と明るくなってきたが、重たい雲が山に垂れこんでいたために日食の始まりは残念ながら見ることができなかった。
しかしその雲を抜けてしまえば、あとは何も遮るものは無い。
太陽の約半分が月で覆われた。皆既日食は月と太陽の直径の比率と、地球~月、月~太陽の距離の比率がほぼ等しくなる、奇跡的なバランスを迎えたときに起こる現象。
まるで三日月の様に欠けてゆく太陽。世界中からやってきた多くの人々が、この神秘的な現象を固唾を飲んで見守っている。
青白かった空は、緑色に発光するようにドラマティックに変化し、太陽はみるみる姿を消してゆく。
息を飲む美しさ。信じ難い光景。写真に収めきれない圧倒的な迫力。完璧な皆既日食に、心臓をギュっと締め付けられ、震えるような感動を味わった。
6:40
もっと見ていたい。もっと感じていたい。そんな想いを抱き始めた頃、二度目のダイヤモンドリングが現れた。
その瞬間、一緒にキャンプをしていた仲間の一人がダイヤモンドのリングを彼女の薬指にはめ、プロポーズをした。
答えはもちろん「YES!」。
太陽も祝福するように、地上に光を注ぎ始める。
約1時間をかけて月と太陽は離れてゆき、余韻を残したまま日食は終了。
美しい皆既日食を見れた事だけではなく、オーストラリアへ行く事を許してくれた周りの人たち、環境、そして沢山の人々と出会い、その感動を共感できたこと、すべてにおいて幸運に恵まれていたことに心から感謝をしていている。
次の日食は、いつ、どこで見られるのだろうか。日食後、すでにそんな話題でもちきりだった。
世界中の皆既日食を巡る「日食ハンター」とういう職業まであるらしい。
そんなカッコイイ肩書き、メロンもちょっと憧れてしまう。。。「日食ハンター:メロン」次回をお楽しみにニャ〜!
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