ギリギリですり抜けて来た台風が、いよいよ追いついてきた。
不謹慎ながら、心のどこかで「沖縄の台風」を経験出来る事にワクワクしていた。
家々のガラスには雨戸やネットが設置され、
何かが飛んで来ても割れないように対策されている。
夜になると風はゴウゴウと吹いているものの、
雨はさほど降っていない。
風速は35m。
風速70mの台風になると、風圧でサッシが歪んでしまい、
家の中に雨が入り込んで来るし、
電線が切れて停電になることもしょっちゅうあるという。
今回の台風は、それに比べればかなり小さなものらしいが、
さすがに外に出て観光するような天気ではない。
普通のホテルだったら、室内でテレビを見るくらいしかできなかったと思うが、
ゆうわむらに宿泊しているメロンは、
「万が一」台風が来たらやりたかったことがあったのだ。
それが「さをり織り」。
ゆうわむらには、「さをり織り」体験ができることをチェックしていたのだが、
正に「万が一」のチャンスがやってきた!!
3歳の子供でもできてしまう程簡単で、
たとえ間違えても、それが「味」になってしまう。
縦糸に横糸をくぐらせて織りなす布は、
単純だけれどちょっぴり人生と似ている。
1段1段、少しずつ積み重ねて、
その人らしい織物が出来上がる。
大胆で奇抜な配色の織物。
良いも悪いもなく、
どれも個性があって素敵に見えてくる。
夢中で織っていると、いつの間にか雨は止み、
台風はあっけなく通過して行ってしまった。
台風一過の青空の下、出来上がったメロンの処女作。
テーマは「西表島の空山海」。
青い空とエメラルドグリーンの海がつながり、砂浜にはやどかりがいて緑の山が広がる。
西表島で自分が見た景色が衝撃的に美しく、
その感動と記憶を織物に織り込んだ。
台風が来たからこそ出来上がった織物。
台風で最高の思い出ができたんだニャ~!!
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